トレイルについて

 

びわ湖の水源を歩こう!

滋賀県高島市にある山の道「中央分水嶺・高島トレイル」。
かつて近江商人が荷物の運搬など、暮らしのなかで使っていた道です。
山の上からは、びわ湖と日本海を同時に眺めることができ、
四季折々の風景で登山者を楽しませてくれます。
びわ湖の水が生まれるこの美しい自然道をぜひ歩いてみてください。

ハイキングプランを計画しよう!

高島トレイルではそれぞれに合ったハイキングプランを計画し、
自由に歩くことができます。
1つの区間を日帰りで歩くもよし、全コースをテント泊で歩くもよし。
地元ガイドが付き添いでご案内しますので初めての方でも安心。
季節ごとのツアーもご用意していますので自分に合ったトレイルプランを選べます。

全長 80km
始点 高島市マキノ町愛発越(あらちごえ)
終点 高島市朽木三国岳
最高峰 三重嶽(さんじょうがだけ)974.1m
最低地点 水坂峠(みさかとうげ)280m
気候 さまざまな気候を合わせもつ
森林の姿 ブナ、ミズナラ、アシウスギの混生林

トレイルガイドブック・トレイルマップ

◆中央分水嶺・高島トレイル公式ガイドブック(令和2年3月発行)

▪️1部 1,000円(税込)

トレイルの数多くの見どころや、宿泊施設、観光スポットを紹介しており、またトレイルを歩く際のルールとガイドラインを掲載しました。

既に歩いたことのある方も、これから歩いてみようと思う方も、ぜひ一度手に取っていただき、高島トレイルの魅力を感じいただければと思います。

※ご購入を希望される方はこちら

 

◆中央分水嶺・高島トレイル詳細マップ(平成30年改定)

gaidemap

▪️1部 1,000円(税込)
▪️縮尺2万5千分の1
▪️雨に強いユポ紙使用

※ご購入を希望される方はこちら

 

 

 

 

▼販売場所
高島トレイルクラブ事務局/道の駅くつき新本陣マキノ高原管理事務所・マキノ高原温泉さらさ道の駅マキノ追坂峠道の駅藤樹の里あどがわマキノ物産会館マキノツーリズムオフィスたかしま・まるごと百貨店グリンパーク想い出の森


トレイルマップ

高島トレイル コースマップ

▶︎総合パンフレットダウンロード(1.3MB)

歴史について

根来峠雲海

高島トレイル12の山・12の峠

中央分水嶺高島トレイルは、古い山道を活かし整備した各地の登山道をつないだものであり、中央分水嶺の豊かな自然を活かしたネイチャートレイルです。
鯖街道をはじめ若狭越の峠道が主なものだけでも12箇所あります。
歴史の道としても味わい深いものがあり、トレイルのアプローチとしても貴重です。

林道アクセスを考慮した上でトレイルの全行程を12分割した「12分割コース」、12の山をひとつずつ登る「12マウンテンズ」をご用意しています。


愛発越がスタート地点、三国岳がゴール地点

平安時代からすでに日本の大動脈であり、藤原鎌足や紫式部も歩いた北陸道の峠が愛発越です。
この高島の北の玄関口からスタートし、トレイル最高峰三重嶽を越え、自然との共生を考えるにふさわしい原生林、針畑芦生の森の中心、三国岳をめざして歩けば感動もひとしお。
こうすると武奈ヶ嶽から最低地点水坂峠へは下りになって行程もはかどりますが、逆は大変厳しい登りとなります。

見どころ紹介

琵琶湖と若狭湾が両方見える!

トレイルから見るびわ湖

 

足下にはダイナミックなびわ湖の風景。北の方に目をやれば山並みの向こうに白く輝く若狭湾。
乗鞍岳の上の電波塔付近、大谷山山頂、三重北尾根、武奈北尾根、根来坂展望ピーク、桜谷山東側などからは、天気の良い日には琵琶湖と若狭湾の両方が望めます。
日本を縦に貫く中央分水嶺のほぼ中央に位置する高島の水源域には、多くの植生が見られます。

ブナ林の紅葉(見頃:10下旬〜11月中旬)

ブナ 紅葉

ブナ林の紅葉は素晴らしく、ミズナラや自然に生えるアシウスギの混生林となり、色鮮やかな紅葉は目を見張るばかり。
ほとんどのコース内で見られますが、乗鞍岳周辺、黒河峠周辺、抜土から三重嶽、横谷峠から木地山峠、ナベクボ峠から三国岳あたりに多く見られます。
特に三重北尾根に続く大日尾根や駒ヶ岳南尾根は規模が大きく、胴回り4m以上の大木もある素晴らしいブナ原生林です。
手軽に楽しめる場所としては、黒河峠の林道から猿ヶ馬場、林道おにゅう線からの根来坂、生杉ブナ原生林があります。

雲 海(見頃:11月上旬〜12月上旬)

雲海

おにゅう峠へ至る林道おにゅう線から針畑谷を埋める雲海は特に見事です。焼尾地蔵上のヘアピンカーブを登ったあたりが人気のスポット。
11月上旬から12月上旬のよく冷え込んだ晴れた早朝に見ることができます。

スノーシュー(1月〜2月)

スノーシュー

冬はスノーシュー登山を楽しめます。スノーシューで分け入るとそこは白銀の世界。雪面に残された動物の足跡を多く見ることができます。条件が揃えば見事な樹氷が見れます。


早春に咲き始めるオオイワカガミやカタクリ、扇状地に自生するエドヒガン、淡雪のようなタムシバ、岩場に群落をなすシャクナゲなどがかわいい顔を見せてくれます。

3月 残雪、マルバマンサク、ダンコウバイ
4月 タムシバ、エドヒガン、ヤマザクラ、ホンシャクナゲ
5月 トクワカソウ、オオイワカガミ、トキワイカリソウ

春 トレイル

春 トレイル


ひと雨ごとにブナ林の新緑が美しさを増し、初夏の湿原を彩るカキツバタなど多彩な自然を見ることができます。しっとりとした沢ぞいの道を歩くのは楽しく心地よい季節です。
ブナ林などで覆われた抜土から三重嶽、横谷峠から木地山峠、ナベクボ峠から三国岳などは直射日光があたらず、トレイルの中では比較的歩きやすい区間です。

6月 卯の花(ウツギ)、ヤマボウシ、コアジサイ、カキツバタ
7月 ブナ林新緑、ヒグラシ、カジカガエル、ハッチョウトンボ
8月 ヤマジノホトトギス、クサギ、キリギリス

高島 ブナ 夏

サンショウクイ 高島


紅葉の赤から黄色のグラデーションで山は覆い尽くされます。こうした時期に掘り込まれた峠道は様々な形の落葉が堆く積もり、歩くと登山靴が埋まってしまう程です。

9月 キタヤマブシ、カリヤス
10月 ナナカマド、アキアカネ
11月 ブナ林紅葉、雲海

高島 ブナ林

ブナ林 高島


木枯らしが吹く雪の季節。森や山は深い雪に覆われ、木々の枝々には樹氷がまるで彫刻のように装飾されています。
11月下旬から12月始めに初雪があり、根雪になるのはクリスマスから正月あたり。特に雪が多いのは1月下旬から3月初旬までです。山上では毎年確実に2mから3mは積もります。

12月 新雪
1月 雪山、樹氷
2月 深雪、ヤブツバキ、ザゼンソウ
高島 樹氷 高島 ミスミソウ

◎携帯に便利なガイドブックが便利!
赤坂山の自然ガイドブック』販売:マキノ高原


ビラデスト今津春の自然』『ビラデスト今津秋の自然
自然ガイドブック今津町彩発見』は花だけではなく、野鳥、水鳥、昆虫などもあわせて紹介していて貴重。
販売:ビラデスト今津、琵琶湖周航の歌資料館


高島の植物』は内容が詳しく、家に帰って調べるのにいい本です。販売:道の駅朽木新本陣など

ルール

ガイドライン

中央分水嶺において、これまでの人と自然の共生文化を引き継ぎ、持続可能な使用ができるよう以下のガイドラインを定めます。
・中央分水嶺の豊かな自然を守り、優れた歴史的文化を伝えてゆきます。
・水源の森であることを誇りとし、保全と発展に努めます。
・人と人のつながりを大切にし、多くの出会いを通じて地域の活性化に貢献します。

ルール

中央分水嶺の貴重な資源を保全し、継続的に使用できるよう以下のルールを定め実践します。
・トレイル上を歩きます。
・動植物を大切にします。
・ゴミは捨てないで持ち帰ります。
・他人に配慮して歩きます。
・事前に情報を収集し、無理なトレッキングは避けます。

注意

トレイルの雪が融けて…

例年5月連休前にはほとんど雪は融け、トレイルを歩くことができます。春先に降雪が多かったりすると5月連休でも日陰や窪地に雪が残り、雪の重みで垂れた枝や折れた枝がトレイルを塞いでいたりすることもあります。
標識や目印テープを確認しながら歩きましょう。

入山時に特に注意すること

入山届を最寄りのトレイル拠点へ出して下さい。そして公式マップを常備して下さい。緊急事態が発生したら、ケータイが使えればそこに書いてある緊急連絡先へ通報します。現在地を地名とともにトレイル標識にあるレスキューナンバーを必ず伝えて下さい。

高島市消防本部(TEL 0740-22-1234)
高島市警察署(TEL 0740-22-0110)
高島市民病院(TEL 0740-36-0220)

・地形が複雑なことから道に迷いやすく、ひとりでのトレッキングは大変危険です。もし道に迷ったら、確かな場所まで引き返して下さい。谷へ下ることは、滝がありますから厳禁です。

・鹿が増えたことなどから、ヒルやダニが増えています。気になる人はスパッツなど対応策を。大切なことは休憩時間ごとによく点検することです。(くつきの森周辺では特に梅雨前後、ヒルに注意が必要です。)

・マムシもいます。よそ見をせず道をよく見ながら歩きましょう。知らずに踏んだり、蹴ったりして噛まれる場合がほとんどです。気になる人はロングスパッツ着用がいいでしょう。

・熊はめったなことでは姿を見せませんが、鈴やしゃべり声などで、歩いているこちらの存在を伝えるようにしましょう。万が一出会ったら、あわてずそっと引き下がります。万が一の時の為に、懐中電灯、救急セット、雨具、非常食は欠かせません。